療法食について
良いものを安く購入できることは、消費者にとって良いことです。
しかし、療法食に関してはネットで購入できればそれでよいのかというと、少々問題があります。
療法食メーカーのHill’s(ヒルズ)社の説明によると・・・
「特定の病気に栄養的に対処するために栄養バランスが考慮されたフード。専門的なアドバイスや指示にしたがって与えることを意図したフードであり病気を管理する特殊な組成なので、獣医師の指示にしたがって与えること。」となっています。
誤った使い方で長期間与えると健康を害する危険性があります。
時々、病気の際に獣医師が指導した製品とは別の製品を選んで購入しているオーナーさんを見かけます。当然、良くなるどころか病状が悪化する。飼主さんもペットの病気が良くならないと不安ですし、指導したはずの獣医師もなぜだろう?と首を傾げます。
具体例の一部を挙げると、肝臓用の療法食として製品化されているヒルズのl/dも重度~末期の肝臓病(肝硬変や門脈シャントなど)に使用するために、極端に栄養バランスが調整されています。血液検査で肝機能の数値が少し悪かったからといって安易に与えると栄養失調の危険性があります。
結石溶解用のフードs/dも6ヶ月以上は続けて与えないようにと指示があります。
また、アレルギーフードを食べているが皮膚の状態が改善しないとよく耳にしますが、本当にそのアレルギー療法食はその個体に適切なものなのか疑問です?アレルギーフードの選択は、食物アレルギー検査の結果を考慮しなければ 意味のないものになってしまいます。
これら療法食といわれているフードは、獣医師の適切なアドバイスがあってこそ役に立つ製品と考えます。